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星一徹がちゃぶ台をひっくり返していた頃、小学生だった私は、毎日のように駄菓子屋へ通っていた。店先には大きな鉄板、私が握り締めて来た十円玉を差し出すと、おばあちゃんはその数に応じた量のやきそばを焼いてくれた。ソースの焦げる香ばしい匂いに包まれて、店置きの「少年マガジン」を読むのは、まさに至福のひとときであった。 ページの所々が先客のこぼしたやきそばでくっついてしまい、無理にはがすと台詞の読めないところがあったりもした。私にとって、「星飛雄馬の大リーグボール」は全て駄菓子屋の鉄板の前で誕生したのであった。やきそばには、「少年の夢と郷愁」が同居しているのである。 そんなやきそばを食べさせてくれる店が、幸いにも我がまち富士宮には数多く残っている(対人口比県内随一)。以前は気がつかなかったが、腰のある「蒸し麺」、「肉かす」や「だし粉」を使う調理方法も独特であることを知るに至り、市民まちづくりワークショップを通して市街地活性化のために集まっていた我々は、「富士宮やきそば学会」を組織し、自ら「やきそばG麺」と名乗り、やきそばを使ったまちづくりに乗り出したのである。 切り口のユニークさもあって、早速テレビや新聞などのマスコミが殺到し、今や予想外のやきそばブームとなっており、休日などには並んで食べる店が数多く出ている。それまで富士山という直球一本槍できた富士宮のまちづくり運動にとって、「やきそば」は大リーグボール=新変化球である!」と私は思っている。 現在、「やきそばマップ」や「ホームページ」も第一弾が完成し、また、やきそばをイメージしたオレンジ色の「のぼり旗」も、店先に目立ち始めてきており、基盤整備が整いつつある。今後更に、対外的な情報発信を行うとともに、各種イベントも企画しており、「やきそばのまち=富士宮」の名を全国に馳せるべく活動を続けていこうと考えている。勿論、富士山その他特産品のPRも忘れずに。 最後に、こうしたやきそばによるまちおこしを定着させるためには、何と言っても、「もてなしの心」が不可欠である。富士宮に来て良かったと思われるようなホスピタリティーもまち全体として研究していきたいと考えている。親しまれ、愛される富士宮を目指し、自称「やきそば界の星飛雄馬」は、ただいま鉄板と共に熱く燃えているのである。
テーマ: まちづくり全般
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