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フミ
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フミ
1980年 北海道函館市生まれ。
コピーライター・実業家
生年月日
1980年08月03日
性別
男性
血液型
B
居住地
北海道
ステータス
既婚
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吃音センセイ
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井坂京子さんと私
私が井坂京子さん(筆名)と初めてお会いしたのは、初めての転勤で大阪府の南部にある小学校に赴任されたばかりの春でした。
今度の学校の桜もとても綺麗なのよ、さっそく桜マニアぶりを私に披露してくれました。
そのときの井坂さんは、ほとんど言葉につかえることなく流暢に話をされており、本当に吃音で苦しんだ過去を持つとは信じ難い気持でした。
そのことをストレートに訊ねると、
「今でも、どもるときはあるんです。とても緊張する場面や、お話する相手が威圧感があったり嫌いなタイプの人だと、それはもう恥ずかしいことになっちゃいます」
とりあえず、私は井坂さんの嫌いなタイプではない、ということに安心しつつ、当事の目的であった吃音者のための改善教材の相談を進めました。
井坂さんとお会いしたきっかけは、私が行なっていた通信販売による教材企画のパートナーに井坂さんが応募してくださったことが始まりです。
井坂さんは、自分が吃音症状を改善させていった道のりや方法を教材としてまとめることで、同じように吃音で苦しんでいる人達に役に立ちたいと以前から考えていました。そして、インターネット上でその種の事業を展開している私をたまたま知り、教材づくりの方法を訊ねてきてくださったのです。
井坂さんの経歴と趣旨に共鳴した私は、教材制作から販売告知までを共同パートナーとしてお手伝いさせていただくことになりました。
吃音改善の教材を作っていく過程で、私にはもうひとつ、ある思いが生まれました。
それは、井坂京子さん波乱に富んだ半生を、リアルに世にお伝えしたいというものです。
吃音が原因でイジメに会い、死まで考えたという井坂さんが、大人になる過程でどんなふうにその悩みを克服していったのか。そして、教師という職業をなぜ選んだのか。最も苦手なはずの人前で喋らなければならない仕事なのに…。
井坂さんが現実に送ってきた人生の経験は、人々にすごくインパクトのあるメッセージを発すると思ったのです。
吃音という症状はとてもデリケートで、いわゆる障害とは違います。
ですが広い視点で、なんらかの障害とか、悩みとか、困難とか、いろんな問題や壁にぶち当たって、それを越えられずもがいている人々に、井坂さんの歩みは、勇気や励ましをきっと与えるのではないかと思いました。
実際に、その頃の私が、井坂さんのお話にとても力をもらいましたから…。
当初、実名でノンフィクションとして書いてほしいという打診を井坂さんにしました。しかし、井坂さんは自分の経験を書くほどの人間ではないし、個人的な体験を曝け出すことは望んでいない、とお断りの返事を頂きました。現在も公職にあることも要因だったと思います。
しかし、井坂さんの生き様を広く世に伝えたいというアイデアにすっかり魅せられてしまった私は諦めきれず、半年あまりくすぶっていました。その話を仕事仲間であるプランナーの木村氏に話したところ「では、いっそ小説に書いてみたらどうでしょう?」との助言を貰ったのです。私が小説を書くなんて、思いも寄らないことでした。
しかし、私はこうも思いました。井坂さんの生き方にこめられたテーマが伝わるのであれば、形はどんなものでもかまわないのではないか?むしろ青春の物語として楽しく読んでもらうほうが、伝わりやすいのではないかと。
そのアイデアをもう一度、井坂さんに伝えたところ、あくまで架空という前提の小説という体裁ならばよいです、と承諾をもらうことができました。私のしつこさに根負けしてしまったのかもしれません。
それから、取材させていただいたお話を元に、木村氏とも相談しながら、初めて取り組む小説の執筆に執りかかりました。不慣れな作業でしたが、その成果がこの一篇の物語になりました。
この小説を読んだ皆さんは、どのような印象を持たれたでしょうか。
井坂さんは、自分は今でも全然強い人間ではないんだ、と言っていました。
ただ、どんなに自分が嫌いで弱虫で、自信が持てない人間でも、人との出会いによって変わることができるし、人を本当に変えてくれるのは、人との出会いしかないと思う。と仰っていました。
会う長さや短さが重要なんじゃない。出会いがほんの一瞬の間だったとしても、何かの影響を与えあって、人と人は生きている。
だから、教師という仕事で会う生徒達を含めて、自分と会う人のことを本当に大切にしたいし、結局、自分にはそれしかできないんだ、とも仰っていました。
思えば、私がこのような本を書くことになったのも井坂さんとの出会いがあったからで、不思議な縁の力を思わすにはいられません。
個人的な体験を提供して頂き、このような素晴らしい機会を与えてくださった井坂さんには、改めて御礼を申し上げます。
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