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1967年夏、新宿・花園神社に突如出現した「紅テント」。神社の境内や、かつて小学校だったグラウンド等、場所を問わず神出鬼没に出現する移動式テント劇場。それは時代の風穴となり、演劇界に革命をもたらした。紅テント興行は国内だけには留まらず、韓国、台湾、バングラデシュやパレスチナまで大遠征を果たした。この唐十郎の革命的発明は、今もなお変幻自在に、あなたの棲む街のどこかに姿を現し続けている。劇団唐組「紅テント」を引っ提げて、唐十郎の劇世界を追求し、世に問い続ける劇団。劇団員はテント建てから始まり、役者と裏方の区別なく、舞台にまつわる全てを手懸ける。唐十郎の誕生日である2月11日には、毎年入団試験が行われ、新たな「特権的肉体」の発掘が続けられている。唐十郎から与えられ、培われた「存在」の探求を、久保井研をはじめとする劇団員が、門をくぐる者たちへ伝承して行く。―情熱あるものは、門をたたけ―唐十郎 (から じゅうろう)1940年2月11日、東京都・下谷万年町生まれ。劇作家、演出家、俳優、小説家。1958年、明治大学文学部演劇科に入学、学生劇団「実験劇場」で俳優として活動する。63年、サルトル作『恭しき娼婦』で劇団「シチュエーションの会」(64年「状況劇場」に改名)を旗揚げ。処女戯曲『23時54分「塔の下」行は竹早町の駄菓子屋の前で待っている』を執筆する。67年、新宿花園神社境内にて初の紅テント公演を行う。アンダーグラウンドカルチャーの旗手として絶大な人気を誇り、個性派俳優を多数輩出する。演劇論「特権的肉体論」は後続世代に強い影響を及ぼした。韓国、台湾、バングラデシュ、レバノン、シリア公演など海外公演も敢行。70年『少女仮面』で岸田國士戯曲賞受賞。83年『佐川君からの手紙』で芥川賞受賞。88年、状況劇場を解散し1989年に劇団「唐組」を旗揚げ。作・演出、出演を務めテント公演を精力的に行う。横浜国立大学、近畿大学では教授・客員教授を務めた。2003年『泥人魚』にて紀伊国屋演劇賞、読売演劇大賞演出家優秀賞、鶴屋南北賞、読売文学賞受賞。これまでの独創的な舞台制作の功績が評価され、12年度朝日賞受賞。2021年には、文化功労者として顕彰された。
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