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はじめまして、こんにちは。私立小学校で教師をしている山口謙介と申します。最近、よく耳にする「発達障害」このブログを読んでいるあなたも聞いたことがあるかと思います。脳科学の分野が大幅に成長を遂げた今日、さまざまな発達障害が知れ渡るようになりました。現在、学習障害(LD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)、自閉症スペクトラムなどの発達障害のある子どもは約6%。1クラスに1~2人の割合で在籍すると言われています。また、特別支援学級の在籍者は、この10年で約2倍に増加しているという統計もあります。教師の立場から言わせていただいても、大変な時代になりました。当ブログを読んでいる方の中には、この「発達障害」に関して密接な関係をもっている人もいらっしゃるかもしれません。それだけ今の時代、「発達障害」は常態化しつつあるということです。しかし、「発達障害」を持っていて嬉しい人は誰一人としていないと思います。自分ではなくとも、身内にいてもそれは非常に悩ましいものです。特に、自分の子どもが発達障害だったら、これほど悩ましいことはありません。「うちの子は、周りと違う…。」「成長が遅れている…。」「先生から注意されてばっかり…。」なんとか周りと合わせようとしても、子どもは思い通りに動いてくれず、イライラしたり、悩んだりする日々が続いていることと思います。「先生の話ちゃんと 聞けているのかな?」「友達関係は うまくいっているのかな?」「将来ちゃんと一人で やっていけるのかな?」たくさんの不安を抱えていらっしゃることでしょう。当ブログは、そんな発達障害をお子さまにもつ保護者の方に向けたものです。しかし、ここで、おそらく、「先生には、私の、私の子どもの気持ちなんてわからないでしょ!?」と、おっしゃる保護者の方が数多くいらっしゃることでしょう。確かに、私は日々子どもと関わる仕事をしており、子どもと共に過ごす時間は長いですが、実際に我が子はおりません。しかし、全くわからないわけではありません。何故なら、私も発達障害の疑いをかけられていたからです。当時は、発達障害の診断がメジャーではなく、診断を受けたりしませんでしたが、受けていたら、間違いなく私も発達障害の疑いをかけられていました。私の場合は、『ADHD(注意欠陥多動性障害)』です。親の話では、私は、家でも外でも絶えず動き回り、違う意味で、『留まることを知らない子ども』だったそうです。学校でも、クラスで1番うるさかったらしく、席でじっとしているなんてできなかったそうです。(もちろん、字もめちゃくちゃ汚かったそうです笑)外食へ行っても、注文した料理を待つことができず、テーブルの下へ入りこんだり、店内を徘徊したりしたそうです。ちなみに、保育所では、みんながお歌を歌う時、ひとりだけレゴなどのブロックで遊んでいたそうです(汗)他にもまだまだあるのですが、話を聞いていると、子ども時代の私は、本当に手のかかる子だったようで、「苦労をかけたなぁ」と、心から思います。今だからこそ親の苦労を想像することができます。(学童期の頃の記憶は、大して残っていないので、正直『辛かった』などの感情はありませんが汗)しかし、教師になり、教育現場に入り、実際に、発達障害を持つ子どもと関わることで、見えてきたものがあります。それは、「学校教育だけでは発達障害には対応できない。家庭の力が必要不可欠だ。」ということです。また、「発達障害は、家庭での養育の問題から引き起こされるのではない。辛いのは、保護者も同じなんだ。」こう思うようにもなりました。しかし、少し考えてみてください。ここでの「辛い」は何を以て辛いのでしょうか?周りの子どもと違うから辛いのでしょうか?我が子が普通ではないから辛いのでしょうか?では、何を以て『普通』というのでしょうか?発達障害の世界では有名な話ですが、ハリウッドスターのトム・クルーズさんは、「読む」ことが困難な学習障害(LD)でした映画監督のスティーブン・スピルバーグ氏も小学生の時、読み書きのレベルに2年の遅れがある「ディスレクシア」と呼ばれる障害を持っていました。さらには、世紀の大発見をした物理学者アインシュタインでさえも話す速さが遅く、失語症・失読症だったと言われています。日本人の例で言うと、黒柳徹子さんも学習障害(LD)ということで有名です。外の世界、大人の世界では、『普通ではない』ことが大きな武器になります。しかし、子どもの世界では、『普通』や『周囲との同調』が求められます。もちろん、「うちの子は、将来トム・クルーズのようになるんだから、普通じゃなくていい!!」なんて開き直るような態度はいけません。しかし、子どもの将来を見据えた保護者の理解ある対応はとても重要なものです。理解ある対応が子どもの発達障害を目立たなくし、それを長所として活かせるかもしれなのです。保護者の方々には、この「理解ある対応」というものをきちんと理解していただきたいです。おそらく発達障害をお子さんにもたれる保護者の方々は、多かれ少なかれ子どもとの関係にストレスを感じていることと思います。自分の思い通りに子どもが動いてくれなくて不本意にも声を荒げてしまったり、怒ってしまうことがあったと思います。私自身も保護者の立場ではなく、教師の立場から、そのような行動をとってしまったことがあります。声には出さなくとも、「なんで出来ないんだ!?」「何度も言っているだろう!!」「いい加減にしてくれ…。」そのように思ってしまうことが数多くありました。やがて、そのような感情が表面化し、イライラした表情をしたり、呆れた言葉遣いをしたり、疲れた態度をとったり………。今思えば、教師として、大人として最低な行動をとっていたと思います。これら行為は、教壇に立つ者として、非常に恥ずべき行為であり、当時の自分に心から憤りを感じます。それと同時に、当時指導していた子どもたちには、本当に申し訳ないとも思っています。思い返せば、自分が無知であるが故にとった行動なのだと思います。しかし、知らないからといって、子どもを傷つけていいわけではありません。発達障害を持つ子どもには、こちらがどれだけ怒っても、呆れても、それ以上のことは伝わりません。彼らは、「僕のせいでまた嫌な思いをさせてしまった」と感じますが、だからと言って、彼らには解決方法はわからないのです。自分で解決方法を見つけることが簡単にできないのです。世間一般で言う「周りの状況に合わせて対処する」ということが彼らにはとても難しいことなのです。教師を始めて数年、やっとそのことに気付くことができました。今思えば、数年で気付くことができて良かったのかもしれません。もし、もっと気付くのが遅れていれば私はもっと多くの子どもの心に深い傷を負わせていたかもしれないからです。当時指導していた子どもたちとは、今はもう普通に接することができています。もちろん、彼らも成長して、発達障害の部分が目立たなくなったということもあります。しかし、一番大きな要因は、こちらが彼らを理解することができたということです。子どもたちは、良くも悪くも感受性が強い生き物です。状況に応じて対応することは難しくても、人の熱意は伝わります。こちらが相手を理解しようとすれば、子どもたちは、無意識的にこちらを向いてくれます。本気でアプローチすれば、子どもたちも、彼らなりの本気で向き合ってくれます。お子様の発達障害のことで悩んでおられる保護者の方々。子どもとの関係性が悪化している又は、悪化する兆しが感じられるなら、今すぐ行動してください。ここでの行動とは、子どもを理解し、正しい接し方、言葉のかけ方を実践していくということです。保護者の方々が悩んでおられたことは、充分にわかります。悩むということは、お子さんに対してそれほど真剣に向き合ってこようとした意志の表れです。あとは、それを正しい方向に向けて力を注ぐだけです。正しい知識を身に付ければ、結果は自ずとついてきます。このブログでは、発達障害によって困り感を示す子どもに焦点を当て、どうすれば、子どもが他の子と同じように過ごすことができるのかを考えていきます。そして、子どもの実態を捉えることで、お父さん、お母さんの心的負担を軽減できたらと思っています。発達障害について考える上で大切なことは、「発達障害」=「できない」ではないのということです。発達障害に関する正しい知識を身に付け、適切な対応をすれば、お子さまの力はグッと高まります。是非、このブログを読んで、お子様との日々の生活にお役立ていただけたらと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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