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はじめまして。岡山のはずれ、倉敷市にほど近いところの古民家 海と月と うつわ屋店主のよしのゆかです。日々せわしなく暮らしを楽しめていない。その悩みがたった1つの器で心豊かになる。そんな暮らしの道具の揃え方をご提案しています。30年以上、医療人として働き関わった患者さんは約3000人以上。やりがいを感じながらも目の前のことを淡々とこなす毎日でした。10年前に配属された呼吸器の病棟である患者さんと交わした何気ない会話が今でも忘れられず今後の自分の生き方を見直すきっかけになりました。その患者さんは、勤続35年。一生懸命家族のために働き、やっと定年退職した数日後肺に癌が見つかりました。見つかった時には、もうすでに余命幾ばくもない状態。余命を知っているのは、ご家族のみ。病室を訪れるたびに、その患者さんは私にこんなことを言われていました。『退院したら、家族と世界一周をするんだよ。楽しみでしかたないよ。あなたも好きな事を日ごろからやりなさいよ。人間楽しんだもの勝ちだろ』目をクリクリさせてお話をされていたのを思い出します。世界一周なんてとんでもない。行けるはずはないんです。そこから程なくしてその男性はお亡くなりになりました。これから第二の人生を奥様と楽しく生活されるはずでした。娘さんの花嫁姿も目を細めて見る予定でした。働き通しの人生でこの方はきっと無念だっただろう、人の命、改めて尊く先のことは誰もわからないし私がやりたい事とは一体何だろう。それから、自分の人生について折に触れて考えるようになりました。医療人として、働きながらある時気づいたことがあるんです。あぁ、帰ったらまずあのカップでお茶を飲もう!そのあとはあのお皿に料理を盛ろうと無意識のうちに自分を奮い立たせる原動力。自分にとっての生活の活力はお気に入りの器たちだったのです。考えてみれば、私の器好きは小学生のときに母に内緒で買ったマグカップでした。お小遣いを貯めて、雑誌に掲載されていたものを現金書留で購入したもの。はじまりは1つのマグカップでした。散らかった思考や疲れを「今」にフォーカスできる。癒しの器でリセットして無理なく頑張れる人になってほしいと考えています。こんにちの私たちの生活は大量生産で使い捨てする物が溢れています。作り手さんの手の温もりを感じてもらいながら、親から子へ、子から孫へ一生使える器選び。海と月とのものは、決して便利で至れり尽くせりではないかもしれませんが誰かの気配を感じながら永く使ってもらうことは誰かの命を守ること。そんな想いをこめ店主のこだわりをぎゅっとつめこんでみなさまをお迎えします。ぜひお買い物のあとは木々の呼吸や風の音に耳をかたむけて目を閉じてみてください。少しでも優しい気持ちになれて明日からの力となれますように願いをこめて。 海と月と 店主 よしのゆか
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