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緩和ケア医の大津秀一と申します。早期緩和ケア外来・相談を東京都文京区にある緩和ケア専門のクリニック(診療所)で行っております。皆さんは緩和ケアをご存じでしょうか?私はそれを専門とする医師で、緩和ケア医あるいは緩和医療医と言います。医師は全国に約31万9千人います(2016年末)が、緩和医療の専門医資格を持つ医師は全国に208名で(2018年5月現在)、私はその1人です。もしかして皆さんは、緩和ケアは末期に行うもの、あるいは末期と同義と思っていらっしゃらないでしょうか?しかし現在、それは事実ではありません。国のがん対策推進基本計画でも、診断された時からの、つまり早期からの緩和ケアが謳われています。私が緩和ケアを始めたのは15年以上前になります。今でもまだ、緩和ケアの専門家はそれほど多くありません。15年前は、手探りでの開始でしたが、それでも緩和ケアによって患者さんの苦痛が緩和され、見違えるようになったことが思い出されます。以後も、がんの治療に当たる医師と協働して、苦痛緩和の仕事に従事して参りました。ある時は大病院で、ある時はホスピスで、ある時は在宅で。状況は少しずつ変わっていますが、それでもまだ緩和ケアは普及の途上であり、適切な薬物調整などで緩和の余地がある患者さんはまだまだたくさんおられます。また緩和ケアはご家族も対象にしており、ご家族を支えることでよりご本人の心身の苦痛が緩和される―というケースも枚挙にいとまがありません。私はこの緩和ケアというケア・医療があることを知ってもらいたいと思い、2006年に最初の本、緩和医療について記した本を発表しました。一般の方に緩和ケア・緩和医療の内容や意味について知ってもらうことが、その普及のために必要だと考えたからです。以後、数々の本を世に出させて頂きました(それぞれの書籍の内容説明です→http://ameblo.jp/setakan/entry-10986659965.html )。2009年に出版した『死ぬときに後悔すること25』という本は25万部のベストセラーとなり、テレビなどのメディアでも多数取り上げられ、緩和ケアの名前や仕事などについて知って頂くことに少しは役立てたのではないかと存じます。緩和ケアや医療について正当な情報を発信し、一般の皆さんにそれらをご理解頂いて、医療者と協働してことに当たる一助となること。執筆や講演に関してもライフワークとなり、日本全国にお呼び頂いて活動して参りました。それでもまだ、緩和の傘がカバーしていない事例があることを存じております。このたび、早期から緩和ケアが相談できる場所を設けました。ぜひ皆さんに活用して頂きたく、お願い申し上げる次第です。早期緩和ケア相談所の説明はこちらです→https://soukikanwa.jp/home/service/緩和ケアに従事して15年の節目を迎えました。私より若手の医師も多く活躍され、「日本一若い緩和ケア医」(2005年当時)の称号もはるか遠くなりました。引き続き臨床医として、前線にあり、患者さんを診る医師でありたいと願っております。皆様のご支援を賜わりたく、何卒よろしくお願い申し上げます。【お知らせ】皆様にお知らせです。現在インターネットを通しての医療相談はお受けしておりません。ご相談を頂いた際も個別回答ではなく、(個人を特定する情報を除いて)ブログに掲載した上でのお返事となりますのでご了承ください。インターネットでのご相談は、画像やデータなど専門家がチェックすべき点が不明であるため、個別性と精度が高い助言が大変難しいです。これまでは個別対面相談ができなかったため、皆様にはご不便をおかけ申し上げましたが、現在は早期緩和ケア相談所を設立しましたので、まずはそちらに対面でのご相談をご予約賜われればと存じます。
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