kyow竹島猫222

名前はKyow。

どこで生まれたかわからない。どこか暗いところで鳴いていたようだ。

気がつくと、僕は「青い水たまり」を眺めていた。
それはたぶん、雨上がりの晴れたばかりの時だったにちがいない。

上を見上げても青く、目の前に広がる水たまりも青かったので、 世の中はすべてこういうものだと感じていた…。世の中に、黒いものも白いものもあるということは、後になって知ったことである。

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猫に生まれて、世の中に善と悪とのあることを知った。人間になって、それらは相対的なものでしかないと悟った。大学に入って、善と悪とが快・不快と結びついたものであると知った。そして今は、こう考えている。

幸運は願っている。願ってはいるが、先行きは見えない。将来に横たわる幸運と不運を比較すれば、不運の方が圧倒的に多いのかもしれない。しかし、先が見えぬからこそ生きて行ける。時に見えたと感じるは錯覚であり、明日の苦しみを今日背負おうとするのは高慢である。

努力すれば疲れる。それを無理に続ければ、努力の大半が無駄になる。しかし、効率だけを求めては、努力などできない。努力のないところにチャンスは来ない。

晴れ上がった寒空の下を、そんなことを考えながら歩いていると、いつしか研究室に着いた。

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