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公認心理師、アートワーク・セラピスト。神戸在住。2005年、流産を経験。会ったこともない子どもでも、亡くすのがどんなに苦しいことかを知りました。このときは、想像の中で葬送の儀式をくり返すことで、少しずつ心の痛みが和らいでいきました。また、仕事に打ち込み、流産の悲しみはのりこえたと思っていました。ところが、それから10年後、流産について話す機会があり、いまだに涙があふれる自分に驚きました。悲しみは消えないものなんだなあと痛感して、流産・死産を経験した女性の自助グループに参加しましたが、無難な言葉で感情を押さえてしまう自分がいました。また、家族や友人への信頼や未来への希望をなくし、自らの生を価値あるものと感じられなくなっている方が大勢おられるということも知りました。流産によって女性が失うのは赤ちゃんだけではない・・・。一方、アートセラピーでは、自分の失敗やつらい過去も含めて、まるごとの自分を受け入れることができるようになっていく経験がありました。このことから、流産で深く傷ついた女性には、非言語療法であるアートセラピーは有効なツールだと確信。流産経験者を対象にしたアートセラピーに取り組み始めました。2009年、生涯学習開発財団認定アートセラピストとなりました。2015年からは、カナダのアートセラピスト国際認定資格取得講座「JIPATT」での学びを始め、在学中です。流産を経験した女性とご家族に、アートセラピーを行っています。参加者が造形活動を行うことにより、想いを分かち合い、支えあう場を創り出しています。美術教員として28年勤務。延べ約5400人の子どもと共に76000時間以上をアート表現の場で過ごし、一人一人が安心して自分らしさを表せるような場をつくることを心がけてきました。その経験を活かし、流産を経験した方がおだやかにその悲しみをふりかえり、大切な赤ちゃんと共に生きていく歩みによりそいたいと願っています。そして、女性が自らを肯定的に受け入れ、自分らしく輝いて生きられる未来を、いっしょにつくり出していきたいのです。
テーマ: メンタルケア
テーマ: 死別の悲嘆について
テーマ: 小さなしあわせ
メンタルヘルス
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