花咲き村
NPO法人花咲き村は、東京都日の出町を中心に
活動する、地域に根ざした総合ボランティア
グループです。
福祉活動(身体障害、知的障害)、森林活動、
田んぼなど、分野にこだわらずさまざまな活動を
行っています。
やさしいことをすれば花が咲く 命をかけてすると
山がうまれる. 斉藤隆介作「花咲き山」より
多くは東京都内に在住の方ですが,埼玉,千葉,
神奈川,山梨などに在住の方もいらっしゃいます。
【福祉活動】
当時はまだ「ボランティア」という言葉も一般に使われておらず、福祉施設などのボランティア活動を行う団体として、重度身体障害者授産施設である「日の出舎」での活動や、「日の出太陽の家」と呼ばれる知的障害者更生施設の開設など、地域の障害者への支援を行っていた。
そうした活動を続ける中で、障害者と地域に住む人たちとの関係をより良くしていくことが、障害者が地域の中で普通に暮らしていくために必要なことであるという認識が生まれ、障害者が自宅や施設から外へ出て、社会に参加するための支援に力を入れてきた。現在、福祉分野では、日の出舎を中心に、主に障害者の外出時の介護や、施設への支援などの福祉活動に取り組んでいる。
【森林ボランティア】
こうした福祉活動に、山林整備などの環境保全活動が加わるようになったのが、現在代表を務めている園田安男さんが参加するようになった1990年頃のことだ。
きっかけとなったのは、当時の花咲き村の代表者が所持していた山の間伐を行うなど、整備を始めたことだった。人工的に植えられた森林を守っていくためには、混みあってしまった木を切る「間引き」や、山の斜面の草や雑木を刈ったり、木に登って余分な枝を切り落としたりするなど、人の手を入れることが不可欠。
花咲き村では、こうした森林の「手入れ」を、ボランティアの力を借りて行っていて、1回の作業に平均20人前後が参加するという。参加者は、自然が好きな人や、自然を守りたい人、林業に関心がある人、山作業が好きな人、とにかく体を動かしたい!という人などさまざまだが、一緒に汗を流し、食事を取るなど、楽しみながら活動している。
また、竹林の整備にも取り組んでいる。森林間伐より比較的簡単な竹の除伐は、森林ボランティア作業としては入りやすい作業だそうだ。このほか、定例の山作業や竹の間伐に加えて、夏冬のキャンプ、竹の子パーティー、竹の炭焼き、交流会なども行っている。
【谷津田、棚田再生保全】
山林での活動の延長として始めたのが、山間にある「谷津田」と呼ばれる田んぼの再生だ。谷津田は、人手不足などさまざまな理由から長く放置されてきた。
谷津田再生の重要性について園田さんは、「谷津田は生産性こそは弱いが、例えば田んぼに水がはっていれば、いろいろな動植物が生息するようになり、生態系など環境の側面からすると、存在の意味は大きい」と話す。
花咲き村では、使われなくなった田んぼを利用し、田植えや稲刈りのアトラクションイベントを開くことで、さまざまな人が都市近郊で山村の環境に触れる機会を得られるようにしている。
田んぼの手入れから田起こし、田植え、肥料入れ、草取り、稲刈り、取り込み・脱穀、そして餅つきに至るまで、一年を通して田作りの醍醐味を一通り体験することができると評判だ。
また、1994年から始まった棚田づくりの作業はすっかり定着し、今では1反ほどの面積を手がけている。
森林再生から田んぼづくり、福祉まで、参加できる活動の間口の広さが、花咲き村に多くのボランティアが集う理由の一つだ。