タロット講師　宮岡和宏

マルセイユタロットでは「グノーシス」という教えが込められています。それは「自分の中に神性がある」「自分の中の神を認識する」という意味があります。このタロットにはそれに気づかせてくれる仕組みがあります。

ですから、人は問題に遭遇してもそれを解決する力（神聖な能力）が備わっているといえます。また誰もが尊重され、生きる価値のある人間だということがはっきりします。

現実的には何もかもすぐには完璧(つまり神のような状態)にはなれないでしょう。けれども少しずつでも人は自尊を取り戻し、輝きが内から発せられるようにしていくことが大切だと思います。

また人は弱い存在でもあります。そんな時、誰かに相談に乗ってもらいたい、存在を認めてほしい、勇気づけてほしいと感じます。体か悪いときは補助杖のように誰しも支えが必要なのです。すべて自己責任やがんばりが足りないからだといわれるのはつらいことです。

私たちは「人」とともに、「人の間」で生きています。（だから「人間」です）
つらくて、厳しくて、でもそれが自分を鍛えることにも確かになります。と同時に、弱った時、困った時に支え合い、励まし合って力を与え合うこともできるのです。

私もまだまだ未熟な人間ですが、微力ながらでも私のタロットが悩みを持つ方、生き方に迷っていらっしゃる方の一助になればと願っております。

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