叔父が戦争中、落下傘で降下した話は父から何十回となく聞いていました。具体的な部隊名や作戦名は出てこなかったのですが、「落下傘で降下中に、中隊長が敵の射撃で戦死したので、自分が指揮を執って戦った」、「ある決死の作戦に選ばれ、出陣が決まったと部下に言ったら、『私も、私も連れて行ってください』と、みんなから言われた」そんな内容でした。
その後、厚生労働省から叔父の軍籍を取り寄せ、所属部隊が海軍最精鋭の「横須賀鎮守府第一特別陸戦隊」であり、作戦名が「メナド降下作戦」と「アッツ島空挺作戦」だったことが分かり吃驚しました。開戦の約半年前に極秘で結成され、隊員の多くはサイパンで玉砕し、終戦まで生き残ったナウル島守備隊も、過酷な抑留生活で約三七〇名の命が失われたと聞きました。
私は戦後生まれなので叔父の事は知りませんが、きっと自分に厳しく、他人に優しい人だったのではないかと、横一特の存在を知ってから思うようになりました。それ以降、叔父の事を覚えている人はいないか訪ねたり、名前が出ている本はないかといろいろな本を読んでいます。