西多摩の大文筆家、中里介山の提唱する百姓道は、旧態農家を指す言葉ではありません。
人間の生活可能な、生活圏に住み、関わり合う、数多くの職業を持った、隣人が研鑽しあい、次代の教育を重要視する運動の総体であると、私は解釈しています。
かつて、田舎の農村に、文化的実験がありました。
羊蹄山麓には、有島武郎。
岩手花巻に、宮沢賢治。
九州に次いで埼玉には、武者小路実篤が新しき村を。
中里介山は、高尾山での文筆、教育運動を経て、西多摩の地にて、農業や産業、商業を通じた、青年教育実践に挑戦しました。
介山の死によって、炭火となった、百姓道運動を、混迷の21世紀に遺された財産として、発掘利用します。