私のこと
猫に生まれて16年。
6歳くらいまで、私は自分のことを人だと思っていた。
姉と兄の弟だとずっと思っていた。
しかし、引越しして一軒家に住み始めて、
初めて猫を知った。
そして、私が猫だということも。
初めて猫と会ったとき、何を言っているのか言葉が分からないので
とても近くまで近寄ったら、
その猫はものすごく怒って、引掻かれそうになった。
私は大変驚いて、母に報告に行ったのを覚えている。
何度か他の猫にも会ううち、私は猫なのだと徐々に自覚した。
まぁ、父と母と姉と兄が、
父と母と姉と兄であることに変わりは無いのだが。